本気でものづくりが学べる高岡が好き。

板橋 芽衣さん金属加工メーカー勤務

出身/宮城県
移住年/2016年
家族構成/一人暮らし

東北・仙台から高岡へ夢を追って

高岡市南部にある高岡銅器団地には、鋳物メーカーなどが集結している。そこにある瀬尾製作所で、仏壇を飾る真鍮製の花の溶接や、ボール盤を使った金属加工などを手伝う板橋芽衣さんは、2016年5月に仙台市から高岡市へ移住したばかりの「ものづくり女子」だ。
小さい頃から美術やアクセサリーづくりが好きで、山形市の東北芸術工科大学へ進学し、プロダクトデザインを学んだ。高岡へ移住するきっかけになったのが、インターネットの求人サイトに掲載されていた瀬尾製作所の社員募集記事。ものづくりと販売の両方に関われる仕事に魅力を感じた。
「仙台で2年間、木工家具の製造に携わっていましたが、金属加工や販促にも興味があり、希望にぴったりの職種でした」。
しかし、遠く離れた土地での就職に家族は反対した。板橋さんは、全国の作り手から注目されているものづくりのまち・高岡の魅力や仕事への思い、将来の夢を語り、懸命に説得した。両親は、娘の決意の固さと熱意に押され、送り出してくれたという。

ドリルを使った慣れない金属加工にも挑戦。

伝統を学び、さらに先をめざす

瀬尾製作所では、現代的なモダンな仏具、現代建築にふさわしい鎖樋などを製造している。展示会にも出品し、板橋さんが製品のPRも行うこともある。
最近では東京ビッグサイトで催された国際見本市で、バイヤーへの対応にあたった。
「製造方法や高岡の歴史に関する質問を多く受けました。高岡への関心は想像以上。私自身も高岡の魅力を発見し、勉強することがいっぱいあると痛感しました。製作したものがどのように人の手に渡り、どう使われるのかも知りたい。忙しくてホームシックにかかっている時間もないくらいです(笑)」。
板橋さんは、高岡市デザイン・工芸センターで開講している「ものづくり人材養成スクール」に通い始めた。金工コースでは、原型制作や生型鋳造を学ぶ。鋳造メーカーなどに勤める若者たちと一緒に学び、お互いに刺激を受けている。
「高岡の人には、胸に秘めた熱さ、懐の深さを感じます。美しい雪の季節や、ゆったりとした空間が育むのでしょうか」。
そして、新しい商品をつくりたいと夢をふくらませている板橋さん。高岡の伝統技術と仙台で学んだ木工技術。異素材を組み合わせたインテリア用品などへ思いは広がっている。

優しい先輩職人に教わりながら、細かな溶接作業も行う。
伝統工芸技術のデザインから造形まで、第1級の作家・技術者から学べる、「ものづくり人材養成スクール」。