∞ 移住コンシェルジュの「たかおかコラム」⑬ ∞高岡に住み始めて気づいた“驚きの事実”3選

こんにちは。高岡市地域おこし協力隊・移住コンシェルジュの和田庸(わだ よう)です。
タイ・バンコクから高岡に移住して早9か月。日々の暮らしの中で、「これは意外だった!」と感じたことがたくさんあります。
今回はその中から、特に印象に残った「驚きの事実3選」をご紹介します。
① 「富山・高岡なんて何もないよ」と言う地元の人、本気だった件
移住前に出会った富山出身の人が口をそろえて言っていたのが、「高岡?何もないよ〜」という言葉。
最初は「地方あるある」の謙遜かと思っていました。ところが実際に住んでみると、本気でそう言っている人が意外と多い。
しかし、少し視点を変えてみると、「何もない」のではなく、「あるのが当たり前すぎて気づいていない」ということに気づきます。
高岡の歴史的な町並み、商店街のつながり、美しい自然、そして人のあたたかさ。
それらが「日常の風景」として溶け込んでいるからこそ、地元の方には「特別ではない」のかもしれません。
移住者の私にとっては、その「当たり前」が一つひとつ輝いて見えるのです。

② 冬の立山連峰が、まるで絵画のように日常に現れる
今年の2月後半に高岡での暮らしを始めた私ですが、引っ越してきたばかりの頃、ふとした瞬間に目の前に広がる立山連峰の雪化粧の姿に息を呑むことがありました。
雪をまとった稜線が、空のグラデーションの中にくっきりと浮かび上がる様子は、本当に美しいものです。
雪が落ち着き、晴天の日も増える3月の高岡は、冠雪した立山連峰をほどよく楽しめる時期で、移住のタイミングとしてとても恵まれていたと感じています。地元の方によると、特に12月から2月の澄んだ空気の朝には、さらに圧巻の景色が広がるのだそうです。
最近では11月に入り、山々にうっすらと雪が積もり始めました。そこから徐々に変化していく立山連峰の姿を見守ることが、日々の楽しみにもなっています。
このように高岡では、立山連峰の風景が驚くほど「日常」としてそこにあります。
通勤途中や買い物帰り、住宅街の交差点ですらその雄大な姿がふと目に入るのです。地元の方にとっては見慣れた景色かもしれませんが、私にとっては毎回写真に収めたくなるほどの絶景です。
「この山々を眺めながら暮らす」ということが、どれほど豊かなことか。
高岡に来て、そのありがたみを深く実感しています。

③ 「最先端」に触れやすい、都会よりもフラットな関係性
東京都内などでは、センスの良いカフェやレストラン、アートギャラリーに入る時、どこか「選ばれた人だけの空間」のような感覚を持つことがあります。
一方、高岡では驚くほどフラットに、そうした場所に出入りできるんです。
たとえば、デザインやクラフトの拠点「ZIBA高岡」や、地域に根ざしたおしゃれなカフェ、カルチャースポット。
どの場所でも、オーナーさんやスタッフさんが気さくに声をかけてくれる。
都会のような「お客と店の距離」ではなく、「人と人の関係」でつながることができるのです。ファッションに疎かった私でしたが、原宿の古着屋さんでの勤務経験を経て、高岡にUターンして独立された古着屋「十人十色」さんでは、オーナーさんが本当に気さくな方で、私を一体どこまでオシャレにするつもりなんだろう、と思うほど、果てしなくサポートしてくれています。
そういった様々なつながりが、結果的に、最先端の感性や新しいチャレンジにも、気軽に触れられる環境を成り立たせています。
およそ16万人の人が住む地方都市でありながら成立しているこの「距離の近さ」こそが、高岡の魅力であり、移住者にとっての大きな安心感や気が付きにくい「高岡暮らしのメリット」につながっていると感じます。
住んでみて初めて気づく“驚き”は、観光では見えない高岡のリアルな魅力そのものです。
これから移住を考えている方も、まずはそんな小さな発見を楽しんでみてください。
「何もない」と言いながら、実は「なんでもある」。
それが、高岡というまちの面白さなのかもしれません。
